巡回しているギーク系サイトでちょくちょく見かけた「巨人伝説」。世界各地に「巨人伝説」ってあるそうで、少し興味を持っていたのですが。
まあ、「巨人」なんてみんなが想像しやすいから、世界各地にあるのも無理ないよね、なんて思ってたら、
「各地にある巨人伝説は、巨人が6本の指を持っていたというところまで共通している」という面白い情報を知って、がぜん興味がわき、ちょっと調べてみました。
各地の巨人伝説
聖書の巨人伝説
聖書にはいくつかの巨人族が登場します。聖書で最も有名な巨人はペリシテ人のゴライアス。彼は聖書によると巨人族が住んでいた地域の出身だったそうです。
ゴライアス自身が6本指があったという記述はありませんが、ゴライアスの兄弟と見られる巨人も聖書に登場しており、その巨人は両手足に6本ずつ指があったそうです。
アメリカインディアンに伝わる巨人伝説
アメリカインディアンの多くの種族には巨人伝説が伝わっています。
実はアメリカ各地で、過去に2メートルを超える人間の発掘例が多くあります。ただし、確実にそれが本物だと言える証拠はありません。
理由の1つは、多くの遺骨が発掘されたのが19世紀終わり~20世紀初めで行方不明になってしまったこと。もう1つはアメリカインディアンが同部族の遺骨の返還を求めて埋葬してしまっていること。
それでも、写真と学者の証言が残る、比較的信ぴょう性の高い巨人墓群があります。例えば、ウエストバージニア州。※こちらは信頼に足るエビデンスがないそうですが、信じている専門家もいるのだそうです。
ここからは2メートル前後の遺骨が多数発見されています。中には3メートルを超えたという報告もあったそうです。ここで発掘された遺骨の多くから、歯が多いという特徴がみられたそうです。この歯が多いという特徴は、アメリカでの巨人発見例で多く報告されています。
ただし、ここでの発見では、6本指に関する報告はありません。
関連リンク:
The Adena Giant Revealed: Profile of Prehistoric Mound Builders | Ancient Origins
Large Adena Skeletons as a "Unique Physical Type" (by Juan Perez) - Forbidden Archaeology 2016
中国の巨人族
中国の山東省では近年数多くの巨人が発掘されています。4-5千年前のこれらの遺骨は180センチを超え、中には190センチを超えるものもありました。当時の近辺の男性の身長は170センチ以下だったことを考えると、180センチを超える集団は巨人と見られても不思議ではなかったでしょう。
これはおそらくこの集団の文化水準の高さがもたらした栄養の豊富さによるものだったようです。今でもこの近辺の男性は平均より高めなのだそうです。
関連リンク
Incredible graveyard of 5000-year-old 'giants' found in China
The 4000-Year-Old "Longshan Giant" Discovered in Shaanxi Province, China | Yang | Radiocarbon
https://gizmodo.com/archaeologists-unearth-grave-of-giants-in-china-1796678781
各地に伝わる6本指伝説
チャコキャニオンの6本指信仰
アメリカ・チャコキャニオンのインディアンたちは、6つ指の手や足のモチーフを好んで使用したそうです。このインディアンの遺骨を発掘すると、実際に6本の指の者が多かったようです。
ただし、彼らが特別長身だったという記録はないようです。
関連リンク
Extra Fingers and Toes Were Revered in Ancient Culture
6本指の部族は世界に散見される。
南米インディアンのいくつかの部族の中には6本指の人が多いものがあるそうです。これは遺伝的多様性の少なさなどによるようです。トルコなどにも6本指の人が多い集落があるそうです。
まとめ
海外サイトで「6本指の巨人が世界各地で見つかった、第3の人種だ!」みたいに盛り上がっていたのでワクワクしたのですが、よくよく見ると聖書に6本指の巨人がいたことと、アメリカ大陸で長身の遺骨群が見つかっているのと6本指が多い部族があることを混同してしまっているようでした。
要するに、今の現代人のマジョリティーと異なる特徴のある長身の部族が世界に点在していたということはないようです。
ただ長身族の遺跡の中からは3メートルくらいの身長の人も見つかっているようです。古代の人間の感覚からいくと倍の高さですから、それはやっぱりちょっとワクワクしますね。また続報があったら書いていきたいです。